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2010.09.29 (Wed)

【SS】ある日の竜宮小町の風景

※ツイッターでつぶやいていたものを元にした竜宮小町のSSです。
 妄想炸裂気味なのでご注意ヨロ→。



♪.ある日の竜宮小町の風景

 13人のアイドルが所属する芸能事務所765プロダクション。
 そのオフィスにて、現在絶賛売出し中のアイドルユニット《竜宮小町》の打ち合わせが、担当プロデューサーである律子を中心にして行なわれている。
 打ち合わせ場所は、律子のデスクだ。
 整理が行き届いたデスクの上にはノートパソコンが置かれており、伊織・亜美・あずさの三人は食い入るようにパソコンのモニターに映された映像を見つめていた。伊織はデスクの主である律子に代わって席を陣取り、亜美とあずさはその両脇からモニターをのぞきこんでいる。
 三人とも真剣そのものであるが、その表情は三者三様であった。
 そんな彼女たちから一歩離れたところに、律子が腕組みをして立っている。
 律子も一緒にモニターを見ているのだが、三人とは違い、何の感慨もなさそうに無表情にそれを見ていた。
 研究と分析のために、もうすでに散々見つくしているというのもある。
 しかし、今はそれよりも、担当するアイドルたちがこれを見てどのような反応を示すか、プロデューサーとしてそこに関心があるようだった。
 モニターの映像を見るフリをしながら横目でちらちらと三人の様子を観察している。
 竜宮小町が見ているのはプロモーションビデオだった。
 ステージの中央には黒い衣装に身をつつんだ三人の男性アイドルが立っている。
 リーダーの天ヶ瀬冬馬。伊集院北斗。御手洗翔太。
 大手芸能事務所961プロダクションが精力を注いで大々的に売り出している男性アイドルユニット《Jupiter》。彼らは、アイドルアカデミー大賞を目指す竜宮小町にとって、当面のライバルになると予想されるアイドルたちだった。

「アイドルマスター2」5th PV 961プロ ジュピター「Alice or Guilty」



 三度目のリピートを終えたところで律子がDVDの再生を止めた。
 メンバー最年長のあずさが、ふうと息をつく。
「Jupiterさんのステージ、男性らしい力強さがあるわね~」
「バク転とか、メッチャ(E)→→→よね~」
 素直な感想を口にするあずさや亜美とは対照的に、伊織は難しい表情をしていた。
 イスを回転させ、体ごと律子の方へ振り向く。
「ねえ、律子。私たちも何か目玉になるようなパフォーマンスが必要なんじゃない?」
「そうね。今のあなたたち、竜宮小町のステージも十分完成されてるとは思うけど……」
「けど、何よ? 満足は停滞の始まりよ?」
 挑発するように伊織が言う。
「ええ」
 律子は苦笑した。
(ほんと、プロデュースのし甲斐のあるリーダーですこと)
 伊織の反応は予想通りのものだった。
 この負けん気の強さと攻めの姿勢を買って、伊織をリーダーに抜擢したのだ。
 それゆえ、律子は内心、これを喜んでいた。
「伊織の言う通りだわ。私たちが目指すのは頂点。いつもチャレンジャーでいなきゃね」
「にひひっ。わかってるじゃない! さすがこの伊織ちゃんの、竜宮小町のプロデューサーね!」
「んっふっふ~♪ そう言ういおりんも、さっすが、【伊織ちゃんと愉快な下僕たち】のリーダーなだけあるよね」
「うっ、うるさいね! 茶化すんじゃないわよ亜美!」
「あらあら、うふふ」
 二人のかたわらであずさが微笑む。
 亜美がいう【伊織ちゃんと愉快な下僕たち】とは、以前テレビの生番組で、司会に乗せられた伊織がつい調子に乗って竜宮小町のことをそう呼んでしまったのが発端で、それ以来、折につけ亜美や律子にからかわれる格好のネタになっている。
 伊織にしてみれば7割方本気でそう思っているのだが、残りの3割で良心が痛むらしく、亜美たちにからわれるとついムキになってしまう。
 もちろん、言われた亜美たちも伊織の物言いに気分を害したわけではない。
 むしろ、伊織のこのトンデモ発言がきっかけで、竜宮小町は本格的に世間に注目されるようになったのだ。
 まさに神の一言であった。
「でもさー、いおりん」
「なによ?」
「パフォーマンスって何すんの? 亜美たち、バク転なんかできないよ? おでこからビーム?」
「おでこちゃん扱いすんな!」
「こーら、ケンカしないの。ビームはともかく、二番煎じじゃない、竜宮小町らしいパフォーマンスを考えないといけないわね」
 またムキになる伊織を抑えて律子が口をはさんだ。
「あずささん、何かアイディアとかあります?」
「ん~、私たちらしい……。難しいですね~」
「だいたいさー、亜美たちらしいって、なんなんだろ? 亜美、わかんないよ~」
「あら、そんな簡単なこともわかんないの?」
「え?」
「あるじゃない。私たちらしい、とっておきのが」
 自信満々に伊織が言い放つ。
「伊織、本当なの?」
 律子がたずねると、伊織はまた自信に満ちた顔で頷いた。
「もっちろん。それはね……、あんたよ、あずさっ!」
 ズビシッ!
 そんな効果音が聞こえそうな鋭さで、伊織はあずさを指差した。
「え……、私?」
 指された当人は目をパチクリさせている。
「わかった! あずさお姉ちゃんのセクチ→ダイナマイトだね、いおりん!」
「いやん♪」
「違うわよ。あずさっていったら迷子でしょ。たまにはその困った特技、役に立てなさいよね」
「え、えぇ~!?」
 あずさが悲鳴をあげる隣で、
「ステージで迷子になるあずさお姉ちゃん……」
 亜美はふむふむと想像を巡らせ、パッと目を輝かせた。
「すごいよいおりん! イリュージョンだよ、イリュージョン!」
「なるほど。『さよなら おとといおいで―』の歌詞の辺りで、あずささんがいきなり消えたら観客も絶対驚くわね」
 律子も賛同する。

 072「竜宮小町」デビュー曲『SMOKY THRILL』_さよなら

「私にそんなことできるかしら~?」
「だいじょうブイだよ! 今までステージで迷子にならなかったのがキセキっしょ!」
「そうですよ。いつも通り変に意識せずにやってみましょう。きっとうまくいきます」
「律子さんたちがそういうのなら……、わかったわ。やってみます」
「がんばってね、あずさお姉ちゃん」
 和気藹々。
 三人はすでに決定したものとして迷子イリュージョンについて話し合っている。
 複雑な表情を浮かべて困惑している者が一人だけ、蚊帳の外にいた。
 伊織である。
 伊織はおそるおそる口を開いた。
「あんたたち、さっきのって一応ボケなんだけど、ちゃんとわかってる……わよね?」
「わかってるよ→」
「当たり前じゃない」
「うふふ♪」
 亜美は満面の笑みで、律子はにやにやと、あずさは頬を赤らめて笑った。
 グルだった。

 プルプル…プルプル……

「三人とも、そこに正座しなさーい!」

 伊織が噴火した。
 竜宮小町のいつもの風景だった。

                                     =END=

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