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2011.05.09 (Mon)

【アイマス2】プレイ記録1周目-貴音リーダー編27-

                      / /: : : : :.ヽl: : : : : : : : ::::::::::::::::ヽ.
                   /  ./ : : : :/^ヽ: }/\: : : : :::::::::::::::::::::':,
                        /: : : :./´ ̄ `´ ̄\: : : : :::::::::::::::::::::::',
 あら~               /: : : : ;'          ヽ: : : :::::::::::::::::::::::',
                    ,'.: : : : ;'z=      ≠=、i : : :::::::::::::::::::::::::i
  貴音ちゃんたちの      ,': : : : :;'            l: : :::::::::::::::::::::::::::!
       プロデュース    i: :/: : ;{ ィ示ミ    ,≧=、j ::::::::::::::::::::::::::::::j
                      |/l: : :ハ`弋タ     ト芥 〉::f゙ト、::::::::/:::::::::;'
.    いつになったら       l! |: : ::::::.   ,     `¨rー、! !ヽ 、/ ::::::::::!
.        終わるのかしら~   l: :::::::::}、         `7 ノ j 〉 〉::::::::::::|
                    ヽ::::i:::| l\  r、  / , / / /:::::::::::::::|
                         ヽ::ト:ヽ!:::::ヽ._ /     ,.∠__:::::::!
                        ヽ! ソ::::::::::::;イ   ,. ィ:/^ト<: : :/::::: |
                      ,イー┬‐/ !   l:::::/ ノ: ト<r―‐┴、
                        /    ヽ/: :|   |∠/: : :j/     ',
                          / V    ヽ┤   |:_:_:_: :/          }
                      /  /     |   lハ下ヽ.j       /:!
                   /  /     /!__/: : | ! ! /       /: :|
             < ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄{ /: :´: : : : : :|ノノ/       /: : :|


 我がティラミス・ティアラのユニットデータを見たところ、
 直近の活動日が、2011/3/28になっててびっくらこいたむらたまです。
 バカな……、プロデュース空白期間が1ヶ月以上たっているだと……!?
 我ながら急激な熱の下がりっぷりにどん引きである。
 というか、貴音からマジモンの放置悲痛メールが来そうで怖い。
 なんたるじあ!

ティラミス・ティアラ-活動53週目
━朝━
 というわけで、1ヶ月ぶりの出勤である。
 プロデュースから外されるどころか、事務所に来たら小鳥さんに開口一番「おめぇの席ねえから!」と言われたり、デスクに花瓶を置かれていても全然不思議ではない。ひうっ。
 クビも怖いが、貴音からのなぜ来てくれなかったのですかメールも怖い。
 ああ、今朝のコーヒーはやけに苦いじゃないか。

 貴音「ごきげんよう、プロデューサー。高みを目指し、本日も、共に精進いたしましょう」

 こちらの心中を知ってか知らずか、貴音の笑顔がまぶしすぎて目にしみる。
 今のこの気分は、暗い穴倉から出てきて朝陽を受けたバンパイアの如しである。
 えーと、貴音、何かしたいことある?
 できればプロデューサー解任とかユニット解散以外の方向で。

 貴音「ふふっ。すべて、プロデューサーにお任せします。思いのままに、私達を導いて下さいっ!」

 誰だよこの子たちを1ヶ月以上も放置してたやつは!?
 怠惰なバンパイアの胃袋に貴音の優しさが染み渡るでぇ…!
 貴音たちの仲の良い笑顔に迎えられ、ティラミス・ティアラのプロデュース再開です。

━スケジュール━
 53週 : 資金営業+ダンスレッスン or ちょ→ダンスレッスン+ショッピング
 54週 : ジュピターとの決戦(フェス)?
 55週 : IA大賞グランドファイナル
 
 さて、ずいぶん前に立てた予定ではこんなスケジュールになっていた。
 けれど、52週に行なった資金営業がタイムコスト3であったため本来やらなければならなかったダンスレッスンができなかったので、ユニットイメージを上げることを優先すべく、今週はスケジュールを変更してダンスレッスン漬けにする。
 ちょ→久しぶりのプロデュースであるから、もう一度アイドルたちと心の距離を近づるという意味においても、一日中レッスンスタジオにこもってレッスン指導にあたるのも良いかもしれない。まぁ、ゲーム的にはなんの影響もなく、主にプレイヤー側の自己満足にすぎないのですがっ!
 
 社長「おはよう、諸君」

 スケジュールを組もうとしていた矢先、順二朗社長が現れた。
 J26現るところ余計なイベントあり。
 今度はどんないらない話を持ってきたのかと反射的に身構えてしまう。

 社長「IA大賞受賞者が発表される、IA大賞グランドファイナルの開催日が、近づいてきたね」

 そうですね。今週を入れても残り3週ですもんね。
 だから余計な強制イベントの話とか持ってきたら本気で怒りますよ社長?

 社長「諸君の調子は、どうかな?」

 ここで現れる選択肢。俺達の調子なら、このとおり……
 「X:ダメダメ!」「Y:ぼちぼち!」「B:バッチリ!」
 雪歩なら脊髄反射でXを選ぶんじゃないかと思いつつ、Bを選ぶ。
 プロデューサー的にはダメダメだけど、アイドルたちの調子は円満ってことで。

 社長「うむ、君の言葉には勢いがあって、実に頼もしい! その調子なら、きっと、大丈夫だろう」「さて、これは、来週の話なのだが、」

 ほら、きたー!
 これだよ、いっつもこれだよ!

 社長「IA大賞の発表を直前に控えて……」「IA大賞のノミネートアイドルが、一堂に会する、最高峰のフェスが開催される!」

 そういうのがあるってわかってたらもっと前に言ってくださいよ社長!
 予定の修正がほとんどきかないこのギリギリの時期になって、そういう極めて重大な(強制イベントの)情報を持ってくるってどう考えてもおかしいっしょ! プロデューサーいじめでわざとやってんじゃないでしょうね!?

 P「ノミネートアイドルが、全員ですか? それはもう、事実上の頂上決戦なんじゃ……!?」
 社長「ああ。ましてや、IA大賞の直前に、行なわれるわけだからね」「大賞の選考に大きな影響を与えるのは、間違いない」

 間違いないって、なにを力強く断言してんですか。
 顔はまっくろでわかんないけど、この口ぶりからすると社長がドヤ顔してるのは想像に難くないわけで。うわーもう、想像しただけで豆腐の角をぶつけたくなってくるですがこの黒い生き物。
 社長の話によれば、このフェスにはジュピターも出場してくるだろうとのこと。

 社長「手ごわい相手だが、これは逃げるわけにはいかない戦いだ。準備を整え、万全の体勢で挑んでくれたまえ!」

 社長に言われるまでもねーですよ。
 IA大賞にノミネートされたアイドルたちが一堂に会する頂上決戦ともなれば、ジュピターはもちろん、どっとっぷTVランキングの元トップランカー魔王エンジェルやサイネリアたちも出場してくるのだろう。ゲームの仕様の関係でジュピターしか出てこないだろうけど。

━スケジュール━
 社長の茶々が入ってしまったけど、気を取り直していこう。
 予想通り来週はジュピターとの決戦だ。なんとしてもイメージレベルをあげておきたい。
 ということで、上方エリアの[ちょーダンスレッスン]と首都エリアの[ダンスレッスン]でゴー。先に[ちょーダンスレッスン]をスケジュールに入れたのは、レッスンをやるのがめっちゃ久々だから。ボーナス付きのパーフェクトレッスンを取れるだろうか……?

 貴音「ふふふっ。楽しみですね、皆と手を携えて、頂点に立つ日がっ!」
 真「よーっし、気合い入ってきたぞっ! 菊地真ここにアリって1日に、してみせますねっ!」
 真美「真美は、兄ちゃんとリーダーさんに、ついていくだけだよっ!」

 かしましいっていいなぁと思うプロデューサーなのでした。
 
━上方エリア[ちょーダンスレッスン]━

 結果:ボーナス付きパーフェクトレッスン

 やはり先に[ちょーダンスレッスン]をもってきて良かった……!
 時間は少し余裕があったけれど、つまらないミスが目立ってしまった。
 こんな調子で通常のダンスレッスンは大丈夫だろうか。

━首都エリア[ダンスレッスン]━

 結果:パーフェクトレッスン

 案の定、この結果だよ!
 あともう一回分レッスンを成功させてればボーナスが付いたのに……ぐぬぬ!
 まあ、ユニットイメージが「Lv13:実力派ユニット」にレベルアップしたから良しとしよう。

━夜━

【どっとっぷTVランキング】
  1位(→) Do-dai / ティラミス・ティアラ 176万1934枚
  2位(→) ラッキースター! / 魔王エンジェル 152万3675枚   
  3位(→) Alice or Guilty / ジュピター 139万9735枚
  4位(→) Living Dead / サイネリア 112万5137枚
  7位(→) 恋をはじめよう / ジュピター 95万4790枚
 17位(→) Alice or Guilty / 天ヶ瀬冬馬 74万6963枚
 48位(→) Little Match Girl / ティラミス・ティアラ 46万7252枚
 49位(→) My Best Friend / ティラミス・ティアラ 34万7101枚
 84位(→) SMOKY THRILL / 竜宮小町 20万0676枚

 現金なもので、一度トップを取って安定した状態に入ってしまうと、途端にランキングへの興味がなくなってしまうのが困りもの。キープが発生するかどうか、のるかそるかで一喜一憂していた時が、なんだかんでランキングを見るのが一番楽しかった時期だったように思う。
 そんな状況で唯一ランキングで注目しているのは、竜宮小町の売り上げ枚数。
 今週の売り上げは38枚。ついに40枚を切ってしまった。
 ハァ……。
 竜宮小町をドブに捨てた公式が恨めしい。

 恨み節は精神衛生上よろしくないのでほどほどに。
 今週の「じっくり話をする」いってみよかー。

 貴音「あの、プロデューサー。今より、私達の、余興につきあって下さいませ。」

 余興って……、誰がいなくなったでしょうクイズだっけ…?
 いかんいかん。久しぶりすぎてそんなことも忘れちゃってるぞ。やばい。
 いなくなったのは「真だっ!」ってことで、無事正解。
 今週の仕事はこれで終わりだと告げると、貴音がびっくりした声をあげた。

 貴音「なんとっ!? 本日の仕事は、これで終わり……? 私は、まだまだ、なんでもやれるのですが……」
 
 うーむ……。
 一ヶ月も放置した後だと、こういう些細なセリフも別の意味に聞こえてしまうから不思議だ。
 小心者は後ろめたいことがあるとダメだね。

━帰り道━
 ファンレターも来てないみたいだし、あとは貴音からのなぜ来てくれなかったのですかメールを待つばかりか……と少々ビクビクしていたら、あれ? なにやらイベントが始まるっぽい?
 背景はいつもの暗い夜道ではなく、噴水がバックライトで照らし出されている公園。

 P(ついに、来週は、ジュピターとの対決だ。最後まで、悔いの残らないように頑張らないと……)(……いや、頑張るだけじゃダメだ! ジュピターに負けているようでは、IA大賞などとれるわけがない)

 はてさて、どんなイベントになるのやら。
 大富との一件は一応ケリがついてるし、ジュピターでも出てくるのだろうか。

 P(俺は、何が何でも、IA大賞をとらないと、いけないんだ。そうでないと、貴音が……!)

 そうなのである。
 先日、大富のちゃちな罠にはまり深夜のパーティー会場に呼び出されて大富と対峙した時、話の成り行きで、IA大賞が獲れなかった時には大富の求婚を貴音が受けるという、とんでもない約束をしてしまったのだ。
 あの瞬間、なぜIA大賞受賞を目指すのか、その目的が大きく変質してしまった気がする。
 貴音は、頂上から何が見えるのか知りたくてIA大賞(≒トップアイドル)を目指している。
 Pは、貴音たちをトップアイドルに導くためにIA大賞を獲ろうとしている。
 今もそれは変わらないはずである。
 だが、それ以上に、貴音を大富から守るという意味合いが強くなってしまった。
 しかも極めつけは、大富の求婚もただのスケベな体目的とかではなくて、どうやら真剣な気持ちによるものらしく、さらに貴音のほうもあの深夜のパーティー会場の一件があるまでは必要とされるのであれば大富の求婚を受けてもいいかもしれないと考えていたという衝撃の事実が明かされ、複雑怪奇な三角関係の様相を呈している。この状況では、「貴音を大富から守る」ためにIA大賞を獲るという大義すらも成り立つのか、かなり怪しい。
 なんでIA大賞を目指しているんだっけ…?
 プレイヤーとしてその辺りのことを葛藤していると――

 貴音「ふふふ……。あなた様、顔がこわばっておられますよ?」

 横手から貴音がやってきた。
 その言の葉は、とても柔らかなものだった。

 P「あっ。た、貴音……! 皆と一緒に帰ったんじゃなかったのか?」
 貴音「……いえ。皆とは、途中で別れまして、あなた様を、お待ちしておりました」
 P「……そうか、わかったぞ。貴音は俺に、ききたいことがあるんだろう?」

 そう言って、現れる3つの選択肢。「それは、多分……」
 
 「X:IA大賞のこと」「Y:俺の今後の予定」「B:俺の年収のこと」

 Bはねーよwwwwwwwww
 となると、無難に考えてXかY。貴音の気持ちを慮るならY、真面目な朴念仁Pを気取るならXってとこだろうか。んー、聞かれもしないのに、自分のほうからYというのもいささか自意識過剰気味な気がしないでもないし、やっぱりアイドルたちの前では良きプロデューサーでありたいな。担当アイドルを一ヶ月も放置していたヤツの口から言うセリフじゃないけれど。

 P「IA大賞のこと、かな? どれくらいの確率で、IA大賞がとれそう、とか……」「気になるのもわかるよ。そこ、重要だもんな。だって、IA大賞がとれないと、貴音は……!」
 
 うーん、選択しておいてなんだけど、Pが責任に感じているほど貴音はあまり気にしていないんじゃないなかろうか。あのイベントでの貴音の言動は肝が据わっていたし、あの時貴音ははっきりと覚悟を決め、自分の歩む道を決断したように見受けられた。
 だから、IA大賞を取れなかった時に大富の求婚を受けるということに関して、貴音の心はもう前だけを向いているんじゃないだろうか。

 貴音「……いえ、それはそこまで、重要なことではありません。私は、当に覚悟を決めておりますので」
 P「覚悟……?」

 はい、と貴音は頷く。

 貴音「私は運命を、自らの手と、私の信頼する大切なお方とで、切り開くことができるのです」「私には、それだけでじゅうぶん……。生きる意味を感じますし、結果はどうであれ、後悔はありません」

 たしか、あの夜、貴音は語ってくれた。
 己に課せられ命じられたものに従っていた時には苦しさを感じていたが、いざそれらから自由になってみると何をすれば良いかわからず、不安を抱えていたこと。そして、本当の自分は、誰かに必要とされることを望んでいたのだと。
 従順な人形でも孤独でもない、自分の道は自分の意思で決め、助けが必要な時には他者に助けを求め、共に歩んでゆく、真の意味での独り立ちこそが貴音の成長であり、彼女がつかんだ宝なのかもしれない。

 P「……そうか。でもそれじゃ、貴音は俺を、なんで待ってたんだ?」

 プレイヤー視点では凡その見当はつくが、黙って貴音の返事を待つ。

 貴音「実は……、今夜、あなた様と、共に過ごしたいのです」

 その発想はマジでなかった。
 別の選択肢が「Y:俺の今後の予定」だったから、てっきりIA大賞後の身の振り方を聞いてくるのかと思ってたら、まさかのこれ。ラーメン食いに行くか!
 さしものPも、この貴音の申し出に「えっ……!?」と驚く。

 貴音「今夜は、良い月が出ております。私、一度、一人ではない、お月見がしたかったので……」
 P(……貴音。いつも一人で、月見をしてたんだな)

 お月見。
 そういえばいつだったか……、IA大賞ノミネート発表会の招待状が届き、竜宮小町がノミネートを逃したことを知ったあの日の夜。帰り道の途中で、携帯で社長から大富の暗躍の疑惑を告げられ、不審な風体の暴漢から襲撃を受けた。
 襲撃をなんとか回避した後、何者かの視線を感じた先に貴音の姿を見つけ、その後をこっそり追いかけてみると、パーティー会場で貴音が大富と楽しそうに話をしているのを目撃し、Pはすごすごとそこから退散した。

 暗い車道脇にたたずむPの脳裏を、悪い思考がいくつもよぎってゆく。 
 そうしている間にパーティーが終わったのか、Pの視線の先に貴音が現れた。
 声をかけづらいと逡巡するPは、物陰に隠れて携帯を取り出し、貴音に電話をかけた。携帯に出た貴音の声はいつになく沈みがちで、声の張りもなかった。
 今どこにいるんだ?と尋ねると、貴音は家におりますと、やはり沈んだ声で答えた。ウソをつくということは、今の自分の状況に後ろめたいものを感じているということだろう。
 Pがいきなり沈黙したことに不安を覚えたのだろう。少し慌てた様子の貴音の声がPの携帯から聞こえる。やはり貴音はエンペラーレコードへ行きたいのだろうかとPが心中つぶやくと、それに異議を唱えるものがポケットの中でチャリッ…☆と音を立てた。
 それは――
 あの日、貸してもらった貴音の石だった。 
 長い沈黙に耐えかねた貴音は、何も用事がないのであれば電話を切らせていただいてもよいでしょうかとPに訊ねる。「私は、今夜は、電話をしていたくないのです。1人でいるのが、ふさわしい気分といいますか……」
 SPの貴音は、悲しいことやつらいことがあると月をよく見上げていた。
 携帯の向こうの貴音も、Pの突然の電話とウソをつく苦味で心を動揺させながら、鏡のように曇りなく夜空に輝くあの月を見上げているのだろうか。
 決心したPは、ついさっきまでの疑いや不安を押さえつけて、しっかりした口調で貴音に告げる。「……貴音。電話を切るのはいいけど、1つだけ、最後に言わせてくれないか?」
 プレイヤーの私も、Pが何を言うのかと、固唾を飲む。
 
 P「信じているから。ただ、それだけは、伝えておきたいんだ」

 Pは語りかける。今は言えないことがあるかもしれないけど、貴音のことを信じている。それだけは覚えておいてほしい。それを聞いた貴音が問い返す。あなた様には、私にいえないことは何もないのですか?
 もちろん、あるさ。こうして貴音の後をつけてみたり、偶然を装って貴音に電話をして、少し卑怯な言葉を吐いてみたり。
 貴音の思わぬ問い返しにPはあわてふためく。詮なきことを申しましたと貴音は詫びると、本日はこれにてと電話を切ろうとする。慌ててそれを止めると、何か?と聞かれ、しどろもどろになりながらPは言った。
 「今夜も、いい月だなって思って。だから、月見でもして、元気を出してくれよ」
 貴音の姿は見えないが、Pの言葉にちらりと視線をあげて月を見た貴音の姿が浮かんだ。
 俺も一緒に月を見上げているから。遠いどこかで貴音と一緒に……。
 気づかいに感謝を述べると、貴音は携帯を切った。c
 Pの視線の少し先には、人気のない歩道に立つ、貴音の姿。
 昼間、あれだけ凛としている姿からは想像もつかないほどにその後ろ姿は儚く、弱々しく、まるで幼い少女のようだった。
 夜の静寂の中、Pの耳に聞こえるのは、か細くすすり泣く少女の心の叫びだった。
 
 あの時、
「今夜も、いい月だなって思って。だから、月見でもして、元気を出してくれよ」
 携帯を切られまいと苦し紛れにPはそう言い、「俺も一緒に月を見上げているから。遠いどこかで貴音と一緒に……」と、貴音を案じた。
 あの日の言葉は、今この時につながっていたのだろうか。

 貴音「あの、あなた様。……いかがでしょうか?」
 P「……はは、貴音。そんな不安そうな顔するなよ。俺が、貴音の頼みを断るわけ、ないだろ?」「俺でよければ、一緒に、月を見させてくれ。あ、でも俺、月見って、したことあったっけな?」

 貴音に作法についてたずねるP。
 そんな細けぇこと、この際どうでもいいじゃねえのと思わずにはいられない。
 貴音も「ふふっ」と笑う。

 貴音「そのようなものは、ございません。私の場合は、ただ、月を見上げるだけです」
 P「そ、そうか……。それじゃ、とにかく、やってみるか……」

 Pと貴音。
 ふたりが見上げる夜空には欠ける所のないひとつの望月。
 今までこの月を見るときは、いつも何かしら心を曇らせる暗雲が立ち込めていた。
 ジュピターとの決戦とその先にあるIA大賞という大きな山がまだ控えているけれど、こうして心穏やかに月を見るのは、貴音の物語が始まって以来、初めてのような気がする。 

 P「……不思議だな。こうして、貴音と二人で月を見上げているなんて……」
 貴音「そうですね……。私も、不思議です。月は、いつも、一人で見上げるもので、ありましたから……」
 P「……なあ、貴音。俺は正直、不安でいっぱいだよ。IA大賞をとらないと、貴音は大富さんの所へ……」

 月の魔力に誘われてか、Pが本心をこぼす。
 あの約束を守らないとダメか? もしとれなくても、あれは冗談でしたとごまかすこともできるんじゃないか?、と。
 予想通りというか、貴音はそれをやんわりと拒んだ。 

 貴音「約束を違えるのは、私の性分ではありません。それに……」

 それに?

 貴音「これは、初めて自分の手でつかんだ、運命なのです。どのようになろうとも、私は……、わ、私は……」

 感情が急に込み上げのか、言葉尻をつまらせた。
 貴音はPから顔を背けるように無言で月を見上げていた。
 自分の意思で決めた運命であると覚悟ができていても、不安や怖さはそれとは別なのだろう。
 目元で、きらりと、何かが光った。

 P「……貴音。もしかして、お前、泣いているのか?」

 Pの言葉に貴音が振り返る。
 つい先ほどまでの明るい笑顔はどこにもなかった。

 貴音「私は、後悔などしておりません。しかし……、やはり、不安がないと言えば、うそになります」「初めて出来た仲間と、そして、私を理解して下さる、大切なお方を……」「失うことになるのではと……。本当は、夜ごと、不安はつのるばかりなのです……。う、うう……!」

 水面に揺れる月のように。
 不安に声を震わせる貴音の瞳のなかの光は、小さく、ゆらめいていた。
 
 P(貴音……。やっぱり、お前も不安だったんだな。いくら、表向きは強がっていたとしても……)(貴音は、まだ十八歳の女の子なんだ。こんな事態、平静でいられるわけないよ……)
 
 今にも崩れ落ちそうな様子でありながらも、「このような弱い姿は、あなた様に、見せるべきでは、ないのかもしれません……」と、最後の砦を死守するかのように、告げる貴音。
 けれど――

 貴音「でも、怖かったのです。一人の夜が……。一人でいる、世界が……!」

 強がりの貴音は、そこにはもうなかった。 
 あふれる感情に声を波立たせ、いつもの凛とした力強い眼差しも弱々しく濡れている。
 これが本当の貴音なんだなと、今さらながらに思う。

 P「……貴音、ありがとう」
 貴音「……え?」
 P「俺に、弱い姿をみせてくれて、ありがとう。俺、貴音の素を見たような感じで、嬉しいよ」

 Pのセリフには同意するけれど、言われた貴音のほうはどう…なんだろう?
 
 貴音「あ。そ、そんな……。うう、あなた様はいけずです。」

 ですよねーw 

 貴音「このような瞬間に、そんなお言葉を……」

 眉は八の字を描いて、白の頬はほんのり朱に染まって。
 貴音の赤紫の瞳に浮かぶ光はゆらめいている。
 でも、ついさっきまでのそれとは違う。
 嬉しさと、安堵、安らかな微笑の水面にうつる月だった。

 P「あははっ! まあ、たまにはカッコつけさせてくれよ。……ということで、ついでにコレを返しておこうかな」
 貴音「……はて? なんでしょうか?」

 アレですよ、アレw
 手の中で独りでに割れたり、ポケットの中でチャリッ☆と鳴ったりするアレですよ。
 Pが取り出したのは……

 P「これ、大富さんのパーティーに初めて行った時、貴音からもらった石だよ。割れちゃったけど……、ごめん」「前から返そうとは思ってたんだが、この石、貴音が持っていた方が良さそうだし、今、返すよ」

 もらったんじゃなく借りたんだけどネ!
 ま、そういう重箱の隅はどうでもいいとして。
 貴音は、ありがとうございますと謝辞を述べると、「しかし、もう、私には、その石は必要ございません」と断った。そうなのか?とPが問う。

 貴音「ふふっ……。私のかたわらには、私と共に、月を見上げて下さる方が、いらっしゃいます」「それは、どのような効力を持った石よりも、真、頼もしきことなのです」
 P「貴音……」

 音を鳴らして、静かに風が通り抜ける。
 夜も更け、風も出てきたようだ。少し冷えてまいりましたと、貴音もつぶやく。

 P「そうだな……。貴音、あのさ……」

 「X:カゼをひくから帰ろう」「Y:そろそろ貴音の家に……」「B:もう少しここで話そう」

 オイイイィィwwwwYィィィイwwwwwwww
 そろそろってどういうこっちゃw
 これはあれか、時間が時間なだけに夜道は危ないから貴音の家まで送るってことか!?
 そうだよな、そうなんだよなP!?
 話の流れからすれば一番自然なのはXだけど無難すぎる気もするし、Bもちょっとねえ、貴音にやんわりと断られそうな気配を感じるし、おうおう、どれを選べばいいんだ!?
 
 P「カゼをひくから、帰ろう。ジュピターとの勝負、万が一にも負けたくないからな」

 そうです、ネタ肢や地雷を踏み抜く根性がない私です。
 Yが気になる、気になるんだけどなー!

 貴音「あ……。で、ですが……、私は、まだ……。うう……。本当に、いけずなお方です」

 やっほーーーい!!
 乙女心をちっとも読めない俺をどうか笑ってやってくださいあずささんっ!

 P「え? いけずって、どういうことだ……?」

 ドウイウコトダロウネ。
 私が選んだわけだけど、ここまで朴念仁が徹底してると清々しいわね。

 貴音「私はまだ話し足りません。これまで言いたくてがまんしていたこと、今夜ならば、話せそうな気がします」
 
 言い始めの「私」が思わぬ強い語気で、顔つきも急にキリッとしたのでちょっとビックリ。
 さすがの貴音も、さっきのは相当イラッときたのでしょうかw
 
 P「そうか……。それじゃ、話そう。明日のことなんか気にしないで……、今、この時のために!」
 貴音「……はい! ありがとうございます!」

 ふたりは、夜の公園で月を見ながらそのまま話し続けた。 
 これまでのこと、今後の戦いへの意気込み、出会った頃の思い出にいたるまで、色々なことを……

 P(話は、全く尽きることがなかった。そして、やがて……!)

 やがて…?
 そんな風に思っていると、見上げていた空が月夜から、鮮やかな青空へと変わった。
 白い大きな雲が浮かび、まばゆい朝の光が左から射している。
 貴音が歓声をあげた。

 貴音「……あ、あなた様、あれを!」
 P「まぶしい……! なんてこった、まさか、朝まで、話し込むとは……」

 もうちょっと明日のことを気にしてくださいwwwww
 視線を空から隣の貴音へと移すと、貴音は相変わらず空を見上げていた。

 貴音「美しい朝ですね。……私は、いつも月を眺めておりました。しかし、月を眺め続ければ……」「太陽の昇る朝になる……。真、当たり前のことですが、そんなことも、忘れておりました」
 P「そうか……。そうだな。俺も、忘れていた気がする」

 空を見上げたまま――

 貴音「私は、太陽になれるでしょうか? 誰かに照らされなければ輝けない月ではなく、自ら輝ける、太陽に……」

 穏やかに、Pにそうたずねた。

 P「……貴音は、とうの昔に太陽だよ。俺も、ユニットの皆も、貴音の輝きを、いつもまぶしく見ているんだ!」

 太陽、か。
 貴音といえばなんとなく月のイメージが先行しがちだったけど、思えば、プロデュースを始めて貴音を迎えに行った時、桜が美しく舞い散る景色にたたずむ貴音の姿は、月ではなく太陽だったのかm――

 貴音「ふふっ、おかしい……!」

 突然、貴音がふきだした。
 それも今まで聞いたことがないような、キーの高い子どもっぽい声で。

 貴音「なんとも、キザなお言葉ですね……! もう、夜ではないのですよ?」

 …………雪歩がいたら穴に埋めてもらいたい心持ちデス。

 P「くっ……、貴音、笑うなんて、ひどいぞ!? 精一杯、カッコつけたのに!」
 貴音「ふふふっ! 私、少し、いけずでしたか? ふふ、ふふふっ……!」

 ころころ笑う貴音を見て、Pが胸のうちでつぶやく。

 P(……貴音の顔に、もう不安の色はない。太陽の光が、色々なものをとかしてくれたのだろうか)(そして、俺の心からも不安の影は消えた。絶対に、俺達は、ジュピターとの勝負に勝って、そして……!)

 ――IA大賞をとるんだっ! 皆のためにも、貴音のためにもっ!
 
 新たに、強くそう決意するPであった。

 いい話にちょっと水を注すようでアレなんだけど……
 これまで貴音のことを信じようといったそばから疑心に苛まれるをくり返してきたこのPを見てると、「俺の心からも不安の影は消えた」っていうPのセリフも、プレイヤーからしたら「もう何も恐くない」的なもの(=一種の死亡フラグ)に聞こえるのよねw

━貴音からのメール「SUBJECT:私の、太陽へ。」━
 放置悲痛メールじゃなくてよかった!
 メールの着信があった時、本気でビビったもの!
「お疲れ様です、いけずのあなた様。ふふっ、…貴音です」
 出だしのこの茶目っ気のある一文から、貴音の暗雲が晴れたのを感じる。
 続く本文には、昨晩貴音の頼みにつきあったことへのお礼の言葉と、貴音にとってPこそが太陽そのものであり、貴音のそばで優しく励まし力を与えてくれることへの感謝がつづられていた。 
 そして、結びには「IA大賞、最後の最後まで、戦い抜きましょう…!」との力強い言葉。その前文にやはり「今はもう、何も恐れるものはありません」と、「もう何も恐くない」的な一文があったことは、この際見なかったことにしよう。

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タグ : アイマス アイマス2 貴音 真美

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